パスタライズ株式会社

パスタクリーン

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純粋二酸化塩素水 パスタクリーン の性状および荷姿
保管上の注意点
長期保管の方法
保存データ
計算例
開放状態にした場合の濃度低下(一例)
容器の空隙と濃度低下

純粋二酸化塩素水(商品名:パスタクリーン)の性状および荷姿

(ClO²=二酸化塩素)


(1):濃度測定方法 最も簡単な方法はDPD法を採用したポケット濃度測定器を使用する。
測定頻度が少ない場合、共立理化学研究所のパックテストを推奨します。
有効塩素濃度用のDPD測定キットでも検量線を引けば可能です。

(2):商品の保管方法 冷暗所、可能であれば冷蔵庫に保管する。冷凍は可能です。
濃度低下を助長する要因は光と温度です。
温度一定、暗所においては充填容器のガス透過性要因が最も大きいです。
ガラス、チタン等が透過せず、PET、塩化ビニル素材で透過速度が小さくなります。

(3):廃棄方法
チオ硫酸ナトリウムの必要量は二酸化塩素1g当たり、チオ硫酸ナトリウム五水和物2.3gです。
チオ硫酸ナトリウムの添加により、溶液のpHは低下します。可能であれば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ性物質を使用してpHを中和することをおすすめします。
チオ硫酸ナトリウムを使用した中和時にはイオウ臭がするので、換気しながら実施する。
実施例2000ppm二酸化塩素水1Lを廃棄する場合 この溶液中の二酸化塩素重量は2000(mg/L)×1(L)=2000mg=2gこの中和に必要なチオ硫酸ナトリウム五水和物は4.6gとなる。
1Lに対して重曹30~100g程度を入れて、チオ硫酸ナトリウム五水和物4.6g入れ、溶解させて水道水で希釈しながら排水する。
なお、重曹の溶解度は9.6g/100mL(20°C)であり、過剰に使用して溶け残りがあってもよい。
重曹が飽和濃度であっても、pHは8程度なので、概ね一般排水基準内で収まると思われます。

※パスタクリーン は食品添加物ではありませんので、食品に触れる箇所に使用した場合、最終的にはすすぎ等により除去してください。

イメージ

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純粋二酸化塩素水の保管上の注意点


・濃度低下に注意する 冷暗所、可能であれば冷蔵庫
夏の高温期は濃度低下が大きくなるので、実際の使用時濃度を測定するなどして、保管可能期間を定めておくことを推奨します。
使用直前(数日前)に入荷するよう計画的に発注すること、1 回で使いきらない場合は濃度を測定して使用して下さい。
また、初期値に対する濃度低下割合は初期濃度にかかわらずほぼ同じなので、2000ppmより600ppm品が濃度低下実数値は小さくなります。
・BIB(バッグインボックス)での長期保管は不可
濃度低下および PE(ポリエチレン)製バッグの劣化による破袋(3ヶ月以内で破袋することがある)
・濃度が低下すると、一般にpHはやや下がる

長期保管の方法


・保存性の高い容器に詰め替える
濃度低下を防ぐにはガスが透過し難い容器に冷暗所で保存してください。
入手し易い容器として、ガラス製、塩化ビニル製、PET製、高密度 PE製(グレーの薬品用ポリタンク)が適しています。
容器の薬剤耐性はガラス・チタンで劣化なく、樹脂容器では塩化ビニル、PET>肉厚の高密度PEです。
肉厚の薄いPE製容器は濃度低下が早く、容器劣化も早いです。

保存データの一例

115ppmの純粋二酸化塩素水(パスタクリーン)を1L飲料用PETボトルに充填率約70%で充填し、紙を巻いて遮光し、5°C前後の冷蔵庫に保管した。(20121212-20190729 測定)

注意:データは実験的に年単位で保管したものであり、冷蔵庫で年単位で保管することを推奨するものではありません。

実験的に求めた保存容器と濃度低下の近似式


y:初期値に対する濃度の% x:積算気温(日平均気温を足した値)
実験式であり濃度品質を保証するものではありません。
長期間のデータでは指数関数的な減少となります。
近似式は容器の厚み、空隙率等により変化しますので、一例、目安として下さい。

計算例

開放状態における濃度低下の一例

雰囲気温度20±1°C、開放状態で暗所に保管した場合(1000mL 容ガラス瓶に試料溶液約500mLを入れた。
瓶の口径(内径):59mm、瓶の胴部分の外径:86mm、水面の高さ:75mm、水面から瓶の口までの高さ:99mm)(20061005 測定)
開放状態では濃度低下の速度は非常に速くなる。したがって、密栓状態に保つことが濃度維持には重要です。

容器の空隙と濃度低下


100mLあるいは300mLPET製容器に3種類の二酸化塩素水(実験品、市販品)をそれぞれ充填100%、50%、25%となるように充填し、PE製の中栓で密封し暗所保管した。
外気温を20°Cに換算し二酸化塩素濃度をプロットすると、3種類ともほぼ同様に充填率が低くなるほど濃度低下が大きくなっている。
グラフ左から充填率と濃度の低下割合の関係が直線的に相関が高いことがわかる。
グラフ右は同じデータを使用して種類ごとに並べたもので、二酸化塩素水の種類(濃度や純度)が違っても同様な傾向にあることがわかる。(20210827-0924 測定)
密栓容器であっても容器内の空隙量が大きい場合、濃度低下は早くなります。
BIBの場合、PEバッグの中に空気を入れないように使用した方が濃度低下は抑えられます。